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−早くふける人、老化が遅い人、ここで大差がつく− 老化は食べ方しだいで止めることができます。 老化を早める加工食品を避けたり、空腹を一気に満たすような食べ方をやめること。 それに加えて、これからあげる「老化防止に効果的な食べもの」を食べることです。 野菜、魚、肉、香辛料……それぞれ最新研究からその特効性が明らかになっています。 これらを毎日の食卓で上手に摂ることで、体の細胞から若く、元気になれるのです。 スーパーマーケットに買い物に行ったら、何を選べばいいか。 さあ、実際に見てみましょう。 「野菜売り場」で選ぶべきものは まずは「野菜」です。 野菜には、いま大注目の「ファイトケミカル」が含まれています。 ファイトケミカルとは、植物や果物が持っている化学成分のこと。 植物自身が紫外線や害虫などから身を守るために持っているえぐみや苦みなどが、私たちの体にも役立つのです。 野菜の中でも、老化予防のためには特に緑黄色野菜に注目です。 生活習慣病の予防や、女性にとって気になる素肌の老化防止にも効果的な成分が多く含まれているのです。 ぜひ、日常的に買い物カゴに入れたい4種類の野菜をあげておきましょう。 ブロッコリー ー200種類以上の有効成分!ー


緑黄色野菜というと、ニンジン、ピーマン、ホウレンソウ、カボチャなどが真っ先に頭に浮かびます。 その緑黄色野菜の中でも「老化防止の王様」といえるのがブロッコリー。 なんと約200種類ものファイトケミカルが含まれているのです。 ファイトケミカルは、植物や果物が持っている薬用成分。 ブロッコリーを食べたときに感じるなんともいえない味が、まさしくファイトケミカルなのかもしれません。 野菜の中でもブロッコリーほどファイトケミカルを含んでいるものはないといえるでしょう。 ファイトケミカルは、私たちが食べている野菜の中に数千種類以上も存在しているといわれています。 体の中のサビを防止する(抗酸化作用)だけではなく、がん細胞を増やさないようにする働きもあります。(抗腫瘍作用) ブロッコリーには、このファイトケミカル以外に抗酸化ビタミンの代表であるビタミンCも豊富に含んでいます。 さらに体内でビタミンAに変わるカロテンも多い。 カロテンにも抗酸化作用があり、体の中にできた活性酸素を除去する働きがあります。 また、発がん物質の活性化を抑える「イソチオシアネート」という成分も含まれていて、がんの予防にも効果を発揮します。 インスリンの働きを応援する「クロム」や、胃潰瘍かいようを防ぐビタミンU。加えて食物繊維も豊富なので、動脈硬化や便秘予防にも有効です。 老化を防ぐ食材として、食卓には欠かせない野菜の代表といえるでしょう。 このブロッコリーをより効果的に食べるには小房に分けて、ビタミンCが熱で壊れないように、短時間でゆでます。 塩を加えると、色鮮やかにゆであがります。 ブロッコリーは房の部分を切り離して食べますが、茎くきにビタミンCや食物繊維が多いので、茎も皮をむいて同じようにゆでて食べるといいでしょう。 ゆで時間は3分ぐらい。 電子レンジなら、耐熱皿に並べ、ラップをかけて500Wで2分30秒が目安です。 真っ赤なトマト  ーカロテンの2倍の「抗酸化力」ー


かつて、「柿の実が赤くなると、医者が青くなる」といわれました。 これは柿にはさまざまな有効成分があり、柿を食べれば医者がいらないという昔の言い伝えです。 実際に「赤い食べもの」には、さまざまな注目の有効成分が含まれています。 その中で特に老化防止に力を発揮するのがトマト。 それはトマトを赤くする「リコピン」成分のためです。 このリコピンには体のサビを防止する強力な力があることがわかりました。 また、がんを撃退する作用もあります。 これからは「赤いトマトを食べると医者が青くなる」といわれるようになるかもしれません。 このほかにも、トマトにはたくさんの有効成分があります。 たとえば、カリウム。 これは体内の余分な塩分を排せつする働きがあるので、高血圧の予防に効果があります。 また、ポリフェノールの一種である「ケルセチン」。 これは毛細血管を強くし、動脈硬化を予防します。 この成分はブロッコリーやタマネギにも含まれています。 最近、このケルセチンに長寿遺伝子を活性化する作用があることがハーバード大学の研究で明らかになり、注目されています。 また、血液をサラサラにするといわれる「ピラジン」という香り成分。 これはパセリ、ニラ、タマネギ、セロリ、ホウレンソウに含まれていて、同じく動脈硬化の予防に有効です。 生のトマトだけでなく、トマトを濃縮したトマトピューレやトマトペーストなども使うとリコピンの量をより多く摂ることができ、料理のバリエーションも増えるので一石二鳥です。 トマトはこのように、生食やジュースだけでなく、加熱しても老化防止効果が得られるスーパー野菜のひとつです。 リンゴ  ー400種類超の「ポリフェノール」が効くー


「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」 こんな諺もあるほど、リンゴは老化防止に効果がある成分がたくさん含まれています。 リンゴ1個の中に、「プロアンチシアニジン」、「カテキン」など、種々のポリフェノール(体のサビつきに効果がある)がつまっているといわれています。 このポリフェノールがリンゴの色や苦みをつくっています。 東京都老人総合研究所の研究室では、活性酸素のために心臓がどんどん老化してしまうモデルマウスを使って、食材の抗酸化作用を研究していました。 リンゴ由来のポリフェノールをこのモデルマウスに投与したところ、モデルマウスの心臓の老化は劇的に抑えられ、寿命は3割延長したのです。 「1日1個のリンゴで医者知らず」の秘密は、この皮の直下にあるポリフェノールにあるのかもしれません。 このポリフェノールは特に、「リンゴの皮のすぐ下」に濃縮されているので、皮を分厚くむいてしまうとなくなってしまいます。 農薬などをよく洗い流して、なるべく皮ごと食べるのが効果的です。 ほかに、リンゴには高血圧の改善に効果のあるカリウムも多く含まれています。 リンゴの食物繊維であるペクチンは抗酸化作用があり、また加熱すると、抗酸化力が9倍にも! さらに水にも溶けるので、水分を取り込みながら腸の中を掃除し、余分なコレステロール、中性脂肪を排せつする働きがあります。 リンゴに含まれるビタミンC(抗酸化作用が強い)の量は、レモンなどの柑橘かんきつ類と比べるとあまり多くはありません。 しかし、リンゴの中のペクチンによって腸がきれいになるために吸収がよくなるのか、リンゴを食べている人たちと食べなかった人たちで比較すると、3週間後の血液中のビタミンCの濃度に差が現れました。 このようにさまざまな栄養素や抗酸化作用が強く含まれているリンゴは、食後のデザートとしてだけではなく、料理の材料として大いに利用したいものです。 ニンジン  ー「赤い野菜の決定版」の効果的な食べ方ー


ニンジンには老化防止のための重要成分が含まれています。 それはニンジンを赤くしている「β-カロテン」。 これが何よりも重要なのは、体の中に入ると必要な分だけビタミンAに変わるのです。 ビタミンAは粘膜の乾燥を防いで、細菌感染に対する抵抗力を高めます。 また、活性酸素ができるのを防ぐので、高脂血症や動脈硬化の改善が期待できる。 がんなどの悪性腫瘍を抑える働きがあることもわかっています。 このビタミンAは油に溶けるビタミンなので、体外に排出されにくく、大量に摂ると過剰症が起こります。 しかし、ニンジンのβ-カロテンは、サプリメントを摂るのとは違って、体内で必要な分だけビタミンAに変わるので、過剰症の心配がありません。 β-カロテンはニンジンの皮のすぐ下の組織に含まれるので、皮をできるだけ薄くむくのがポイント。また、油との相性がいいので、油を使った料理で使うのが効果的です。 ほかにもニンジンは、高血圧症に有効なカリウムや、骨や歯を丈夫にするカルシウムも豊富に含まれているので、老化防止には欠かさず食べたい野菜です。


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